【ラグビー】流山グレイトホークス練習レポート2023.11.13

タックルされても倒れない選手を助けようと皆で押しこんだ。トライがとれた。それが”モール”だった。

GREATHAWKS

 本日は風も冷たく冬の寒さを感じる気候の中、練習を行いました。前回から取り入れた「子どもたちだけで目標を決める。」こと。本日もその重要性を理解してもらうために、あえて今日の目標は「自分たちで決めた目標を達成する!」としました。

本日はリレーを行いました。ブロンコテストや50m走の測定結果を参考にして、4チームの実力が均衡するようなメンバー構成を考えました。本日のリレーの目的は、ラグビーの試合に近い様々な動作を覚えることと、持久力を高めること、です。50mを往復するリレーですが、スタートはボールを持たずに10m先のマーカーまで真っすぐダッシュ、その後マーカーでうつ伏せに寝てすぐ起き、次のマーカーでも同様にうつ伏せに寝て起き、ボールを拾います。ボールを拾ったら、斜め前のマーカー(約45度にあるマーカー)まで走り、これを数回繰り返します。インゴールに入ったらトライして、そのまま真っすぐダッシュで戻ります。ボールを拾った位置に再度ボールを置き、仲間にタッチして交代です。

 短時間でしたがかなり疲れた様子でした。皆、手を抜かず全力を出しきっていたのが印象的でした。ほぼ全員と言っても過言ではありませんが、スピードのコントロールと足の運び方(自分のカラダの動かし方)が課題です。「鋭角のランニング」は今後も取り入れていきたいと思います。

 パス・ゲームは、前回から続けて実施しています。目的は前回同様です。このトレーニングはシンプルですが、とても効果があります。ゲーム感覚で楽しめることも子どもたちにとっては嬉しいのかもしれません。このパス・ゲームを取り入れてから、劇的に声を出すようになったことと、パスの意識が芽生えました。ゲームをみると明らかに変わってきているのがわかります。一方で、ディフェンスのラインを揃える意識が疎かになる傾向があるかと思います(まだコーチングはしていませんが。)。ただ、子どもたちは説明したら理解できるレベルになってきていますので、このパスゲームを高度化させるべく、継続したいと思います。

子どもたちだけで約3分間で決めたチーム目標は下記です。
①パスをもらう人がパスの声をだす!(高学年チーム)
②パスのコールをする!(高学年チーム)
③オーバーを全員がやる!(中学年チーム)
④パスを回して全員がトライをとる!(中学年チーム)

 目標を決めた後は、短時間ですがタックルの練習を行いました。意識するポイントは2つ。「正しい姿勢」「強さ」です。安全なタックルをするための姿勢を意識するように数回姿勢だけを意識する練習を行いました。子どもたちそれぞれ習熟度が異なりますので、それに合わせてアドバイスを行いました。姿勢を意識した後、ハンドダミーに低く強いタックルができるように思いっきりタックルをしてもらいました。前回の練習のゲームではタックルをするケースが少なく、また、タックルしても手からタックルする傾向が見られたため、ゲーム前にタックルの練習を取り入れました。

 本日のゲームは、狙い通り、パスの頻度が劇的に増えたことと、タックルする際に肩からタックルするケースが多く見られました。パス・ゲームの成果から、空いているスペースを見つけることを意識して実践していたのが印象的です。また、前回、タックルにいこうとして躊躇していた子どもたちも一歩前に踏み出せることができる場面も見られました。少しずつでも前進している子どもたちにスタッフも良い刺激をもらいました。

 課題は、たくさんありますが、タックルして倒れた場面(倒された場面)でボールを争奪しようとする際のスキル(オーバー)と、ボール周辺に集まることにより空いているスペースができてしまうこと、ディフェンスラインを揃えること、です。次回以降の練習で意識できるように指導していきます。

 また、本日は中学年チームに「モール」トライが生まれました!モールはまだ教えていません。ボールを持った子どもが倒れずに前に出ようと頑張っていた時、仲間の子どもがその子どもをボールごと押し込みました。他の子どもたちも押し込み、また、相手チームは押し込まれないように皆で押し返していました。そこからモールトライになりました。ボールを持っている子どもの「強み」がでたことも嬉しいのですが、皆で協力して皆でトライを取ろうとして生まれた出来事だったので、コーチ陣は驚きました。型にはめるのではなく、子どもたち自身から生まれる行為や発想をこれからも大事にしていきたいと、深く考えさせられたとても素晴らしい”事件”でした。

 次回の練習は、11月20日(月)17:00@江戸川大学駒木グラウンドです。ラグビーを楽しみましょう!